事故現場そばで営まれた法要で祈る遺族ら(23日午前7時53分、亀岡市篠町)

事故現場そばで営まれた法要で祈る遺族ら(23日午前7時53分、亀岡市篠町)

 京都府亀岡市で集団登校中の児童や保護者の列に車が突っ込み、3人が死亡、7人が重軽傷を負った事故は23日、発生から8年を迎えた。同市篠町の事故現場では遺族らが法要を営み、時を経ても薄れることのない悲しみを胸に静かな祈りをささげた。

 発生時刻の午前8時前、現場そばに設置した献花台に遺族らが花を供えて、手を合わせた。新型コロナウイルス感染拡大に配慮し、現場での供養を自粛する親族もいた。登校に付き添って犠牲となった松村幸姫さん=当時(26)=の父、中江美則さん(56)は遺影を抱きかかえながら「娘はここから飛び出したくても飛び出せない」と悲痛な表情を浮かべ、兄龍生さん(36)は「1年で一番大事な日。ここにいる時だけは妹のことだけを考えられる」と唇をかみしめた。

 亡くなった小谷真緒さん=当時(7)=の父真樹さん(37)は遺影を胸に「昨年も交通事故で3千人以上が亡くなっているという現実がある。8年前を思い出して交通社会を考え直してほしい」と訴えた。

 事故から5日後に長女の奈緒さん=当時(8)=を失った横山博史さん(45)は参列を控えたが、事前の京都新聞の取材に「何年たとうがこの時期は憂(ゆう)鬱(うつ)だが、奈緒は今でも家族の会話の中に当たり前に存在しています」と話した。

 事故は2012年4月23日午前8時ごろ発生、通学路の府道を歩いていた安詳小の児童らが巻き込まれた。無免許で居眠り運転をしていた少年=当時(18)=は懲役5~9年の不定期刑が確定した。