人通りの少ない祇園町の花見小路通。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、お茶屋は営業を休止している(京都市東山区)

人通りの少ない祇園町の花見小路通。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、お茶屋は営業を休止している(京都市東山区)

 春の舞踊公演中止やお茶屋の営業自粛など、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けている五花街の芸舞妓たちを支援するため、京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団)は、1人あたり10万円の助成金を、各歌舞会に支給することを決めた。「芸舞妓が立ちゆかなくなれば、伎芸の継承もあり得ない。少しでも支えになりたい」としている。

 対象はすべての芸舞妓と地方(じかた)で、内訳は祇園甲部98人、宮川町64人、先斗町47人、上七軒26人、祇園東19人(20日現在)。

 財団は、個人への直接給付はできないため、使途を限定しない「花街文化の担い手を支援する」助成金として、各歌舞会に一括して支給し、芸舞妓たちに配分してもらう。24日にも各歌舞会の口座に振り込む予定。財源は新型コロナで中止や見直しになった事業の予算を組み替え、捻出した。

 京の花街では今春、祇園甲部「都をどり」と先斗町「鴨川をどり」が中止、上七軒「北野をどり」と宮川町「京おどり」は秋以降に延期された。国の緊急事態宣言以降は、各花街のお茶屋がそろって営業自粛に入るなど、芸舞妓が活躍する場がなくなり、苦境に立っている。

 おおきに財団の福林文孝専務理事は「新型コロナで21日に死去した立石義雄理事長も、花街がかぶる打撃を非常に憂慮されていた。これで終わらず、追加の支援策も検討したい」としている。