さまざまな飲食店の弁当を集めて販売している「お弁当マルシェ」=京都市伏見区

さまざまな飲食店の弁当を集めて販売している「お弁当マルシェ」=京都市伏見区

 新型コロナウイルスの影響で、営業を短縮、休止している京都市内の飲食店が調理した弁当や商品を、店舗や業態の垣根を越えて売る動きが広がっている。売り上げ減少に立ち向かうとともに、「巣ごもり」の市民に喜んでもらおうと知恵を絞る。

 伏見区の京阪電鉄伏見桃山駅から北西へ約200メートルの店舗前では、20日から「お弁当マルシェ」が開かれている。新型コロナの影響で営業を休止したり短縮したりしている店を中心に、近隣の飲食店約15店が参加し、肉じゃがやハンバーグ、唐揚げ、天ぷらなどの弁当を並べる。
 同区の大手筋商店街近くでバーを経営する男性(35)が、自身の店が営業を休止して弁当を売り始めたのをきっかけに、他の飲食店にも呼び掛けて始まった。
 「店の売り上げに貢献しつつ、外出自粛中の人たちにもわくわくしてほしいと思った」と藏貫さん。「テークアウトを始めたけど、伝わっていない」という店もあったが、1カ所に集まることでPR効果も高まっているという。
 参加店舗には好評で、家族で居酒屋を経営する女性(49)は「地元で販売する場所があるのはありがたい。感染終息後への宣伝にもなる」。緊急事態宣言期間の5月6日までは、毎日、午前11時~午後1時に開く予定だ。
 業態の違いを超え、飲食店支援に乗り出したスーパーもある。市内で10店舗を展開する「なかむら」(左京区)は24日から、本店に当たる「生鮮館なかむら里の前店」(同区)近くにある居酒屋の中華そばを、全10店で2~3食ずつ試験的に売り始めた。
 中村友則社長(43)が、仕入れのためにスーパーを訪れる飲食店関係者を見かけなくなり、「売り上げが上がらない」と苦しむ声を聞いたのがきっかけという。
 今後は専用のコーナーも設ける方針で、26日には中京区の焼き肉店の弁当10食も5店舗で並べる。売り上げはそのまま店に渡す予定といい、中村社長は「飲食店は、ともに地域の食生活を支える仲間。『お店に行って食べたい』と思う人たちに手に取ってもらえれば」と思いを込める。
 左京区の「フレンドフーズ」も、25日に区内のフランス料理店の弁当を販売する。