宇治市と城陽市、久御山町の各広報誌。新型コロナウイルスの感染拡大により、掲載記事の差し替えなどをしている

宇治市と城陽市、久御山町の各広報誌。新型コロナウイルスの感染拡大により、掲載記事の差し替えなどをしている

 新型コロナウイルスの感染拡大が、各自治体の広報誌作りに影響を及ぼしている。掲載予定だった地域イベントの相次ぐ中止や延期により、記事を差し替えるなど対応に追われている。一方で、住民に広く情報を届けるため、感染予防策や売り上げが落ち込む事業者への経済支援策などを積極的に発信する動きもある。

 「住民に話を直接聴きに行けず、写真も撮れない。やっとの思いで紙面を作っている」。京都府久御山町総務課の繁光拓樹主事は肩を落とす。同町の「広報くみやま」は毎月1、15日、町内の世帯や事業所計約7800カ所に配布する。毎月1日号の表紙には、住民の写真を大きく掲載するなど「住民主体の広報誌」(繁光主事)を意識するが、地元行事やスポーツ大会などが軒並み取りやめに。5月の表紙は風景写真にする予定だ。繁光主事は「町民の表情を載せることで、町に関心を持ってもらえる。新型コロナの影響で、行政のお知らせだけになってしまい、味気ない」とこぼす。
 月2回発行する京都府城陽市の「広報じょうよう」でも3月15日号以降、掲載イベントの中止や延期が続いた。日程の変更が校了後で、差し替えが間に合わなかったケースもあったという。
 5月発行の広報誌では、同月27日に市内を巡る予定だった東京オリンピック聖火リレーの走者やコースを紹介する大型特集を準備していたが、流れた。同市秘書広報課広報広聴係の原靖雄係長は「行事の急な取りやめが相次ぎ、どたばたした」と話す。
 新型コロナの感染拡大を受け、同市では4月15日号で、密閉、密集、密接の「3密」を避けるといった注意を、イラストなどを使って掲載。経済的な影響を受けた市民や事業者向けの国や府による助成制度の相談窓口なども紹介した。
 毎月2回「広報うじ」を配る宇治市でも5月15日号から当面の間、外出自粛要請にそぐわないことから、イベント情報の掲載を見送る。新型コロナの感染拡大で打撃を受けた市内事業者らへの支援策を掲載する予定だ。
 同市ホームページでは、新型コロナ情報を随時更新しているが、同市秘書広報課広報係の田中真也係長は「市民生活に大きな影響が出る話題があれば、臨時号の配布も検討する」と述べ、城陽市の原係長は「高齢者にはインターネットが苦手な方も多い。速報性には劣るが、印刷物でもしっかりと広報したい」と強調する。