公園で体を動かす小学生と保護者ら。学校の休校延長に「仕方ない」との声が聞かれた(28日、京都市上京区)

公園で体を動かす小学生と保護者ら。学校の休校延長に「仕方ない」との声が聞かれた(28日、京都市上京区)

 新型コロナウイルスの終息の兆しが見えないことを受け、京都府、滋賀県でも公立学校の休校を延長する動きが広がっている。保護者らは感染拡大防止のためには「仕方ない」と冷静に受け止めつつも、長引く休校措置に子どもたちの学習の遅れやストレスの蓄積を心配している。

 「勉強できないのはかわいそうだが、延長はうれしい」。小中学生4人の子どもがいる主婦(46)=京都市北区=は休校延長を評価した。子どもから感染が広がる恐れもあるとして「基礎疾患がある人らを守らなければならない。医療崩壊してからでは遅い」と話した。

 小学1年と6年の男児がいる大津市の会社員の女性(44)も「健康が大事なので休校はやむを得ない。ただ夫と2人で在宅と出勤を調整しながら面倒を見ているが、どうしても子どもだけの時間があり心配。早く友達と遊びたがっており、早い終息を祈るばかり」と話した。

 休校の延長は京都府、滋賀県、大津市で5月31日、京都市で同17日までなど多くの自治体で決定されている。背景には「感染拡大は予断を許さない状況」(西脇隆俊府知事)との認識があり、保護者や学校現場に早く周知するために大型連休前の判断が進んでいる。

 ただ延長すれば3月以来、2カ月以上、学校で落ち着いて授業を受けられない状態が続くことになる。保護者からは学習面の遅れを気にする声が上がり、小学3年の子どもがいる伏見区の会社員女性(36)は「自宅では学習がなかなかできない。ほかの子と差がつくのでは」と心配する。

 各教委は学校が再開した時を見据えて家庭学習の充実を図る。京都市教委は4、5月に学習予定の内容を宿題として提示する予定だ。しかし小学1年、4年を含む3人の子どもがいる中京区の女性(44)は「新1年生は先生から教えられた経験がないので、勉強の仕方も分からない」と自宅での学習の難しさを吐露する。

 また先の伏見区の女性は「子どもたちは学校に行かないことで人とつながりがなくなり、ストレスがたまっている」と精神面への影響を気に掛け、「校庭の開放など発散できる場所をつくってほしい」と訴える。

 今後、学習の遅れを取り戻すために各教委とも夏休みの短縮など授業時間の確保を検討する予定だが、府教委の橋本幸三教育長は「全て夏休みで帳尻を合わせて解決する考えはどうかと思う。生徒や教員に過度な負担をかけるのは避けるべきだ」と指摘。「まず家庭学習で課題を示して学校が再開した時の授業の負担を減らし、その上で夏休みを縮める対応などを考えるべきだ」との考えを示した。