手元に千円あります。たくさんの人を笑顔にする方法を考えてください、との問い掛けを新聞や京都市内のバス停で見た。ノートルダム学院小と女学院中高(いずれも左京区)の広告である▼将来は予測不能で、一つの正解を求めていては対応できない。覚えるより考えることが大事だ。そんな教育方針をアピールしている。解答例をウェブで見た▼「野菜の種を買います。育てるとたくさんの種を作るから、それを配ります」とするのは小学3年男子。4年女子は「ほうきを買います。道を掃除したら散歩しやすくなる」と答えている。なるほど、と感心した▼10万円もらったら、どうするか。これは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策として、全国民一律に配られる国の「特別定額給付金」が問い掛けている。一部自治体で、申請の受け付けが始まった。答えを見つけておきたい▼全額使うという方がいる一方で、「日用品を買い足し、残りは貯金しよう」と思う人もいる。給付を辞退する意向の国会議員は、この対策が気に入らないのだろうか▼消費に回るのは半分くらい、と国は試算する。これでは、たくさんの人を笑顔にするのは難しい。小学生の解答例を参考に、ウイルスを掃除するほうきや、将来の飯の種を買うことも検討すべきでは。