鴨川を飛来するユリカモメ(2018年12月29日、京都市・五条大橋上流)

鴨川を飛来するユリカモメ(2018年12月29日、京都市・五条大橋上流)

 鴨川流域でユリカモメの飛来数を調査している京都市の市民団体「ユリカモメ保護基金」が今冬も、鴨川と高野川で調査を実施した。鴨川の確認数は263羽で、1987年の調査開始以降最も少なかった。高野川も飛来数ゼロとなり、京都の冬の風物詩が姿を消しつつある。

 調査は昨年12月24日の午前11時~正午、野鳥愛好家ら10人が川岸を移動しながら目視確認で実施した。鴨川は桂川合流地点(伏見区)から志久呂橋(北区)までの17キロ、高野川は鴨川との合流地点から三宅橋(左京区)までの4キロが対象。

 鴨川はこれまでで最少だった2016年調査の269羽を6羽下回った。昨年と比べると鴨川では88羽、高野川では8羽の減少。1999年の調査ではそれぞれ3102羽、634羽が確認されており、20年間で1割以下まで激減した。鴨川水系の減少原因は不明だが、龍谷大の須川恒講師(71)=鳥類生態学=は「繁殖地のカムチャッカでミンクなどの外来種が増え、コロニーが壊滅状態になるなど国際的に個体数が減っている」と指摘。川村周仁代表(70)は「鴨川にユリカモメが飛び交う景色があまり見られなくなってさみしい」と肩を落とす。

 保護基金はユリカモメの保全活動を行うため北大路商店街振興組合(北区)が設立した。鴨川水系では1987年から日本野鳥の会京都支部が飛来数調査を始め、同基金は96年に引き継いで毎年実施している。