口元が透明の手作りマスクを付ける琉聖さん(右)と真弓さん=近江八幡市十王町

口元が透明の手作りマスクを付ける琉聖さん(右)と真弓さん=近江八幡市十王町

 新型コロナウイルスの感染拡大でマスク着用者が増える中、滋賀県近江八幡市の親子が、口元が見えずコミュニケーションに困っている聴覚障害者らのためにマスクを手作りした。身近な素材で試行錯誤し、使ったのはスマートフォン用の透明な防水ケース。まだ改良の余地はあるが、親子は「より使いやすいマスクを作りたい」と意気込んでいる。


 作ったのは同市十王町の主婦梅村真弓さん(41)と長男琉聖さん(14)。きっかけは、難聴の児童を担当する小学校教諭の友人からの「透明のマスクが欲しい」という依頼。聴覚障害者らは手話に加え、相手の口や表情を読み取っているという。
 最初に思いついた素材は、スーパーで買ったすしの透明な容器だ。息を吹きかけても曇りにくかったが、酢のにおいが気になって洗剤で洗うと、曇りやすくなり断念した。
 さまざまな素材を試し、適度な強度がある防水ケースにたどり着いた。インターネット上で話題になった聴覚障害者向けマスクを参考に、布と組み合わせて作製した。防水ケースはマスクとして付けると息苦しいため、深い折り目を入れ、空間の余裕を持たせる工夫をした。
 マスクはまだ曇りやすいなど改善点も残るが、依頼された友人からは喜んでもらえた。真弓さんと琉聖さんは「素材を替えつつ、もっと役に立つものを作れたらうれしい」と話す。