梅若家の歴史のガイドブックを紹介する住民たち(南丹市日吉町)

梅若家の歴史のガイドブックを紹介する住民たち(南丹市日吉町)

 京都府南丹市日吉町世木地区にゆかりのある能の梅若家の歴史を記したガイドブックを住民団体が作製した。盛衰を経ながらも現代まで脈々と続く名門の歴史を住民目線で解説している。

 ガイドブックは住民団体「世木の伝統芸能を守る会」が関連資料を調べてまとめた。
 ガイドブックによると、梅若家は奈良時代の橘諸兄を系譜の始めとし、室町時代の1416年に、能の源流の猿楽を上演した記録がある。81年には梅津景久の舞が天皇の目にとまり、「若」の字を賜ったとされる。
 戦国時代には梅若広長が織田信長から世木地区の拝領を受けたが、本能寺の変で明智光秀に味方して亡くなった。徳川家康に梅若氏盛が取り立てられ、将軍就任の祝賀能にも参加した。梅若家は日吉町殿田に「世木の御殿」とよばれた梅若屋敷を造り、殿田に住んで江戸に通ったが、徐々に拠点を江戸に移した、という。
 700部作製し、A4判16ページ。吉田正彦会長(67)は「著名人を輩出した名家と世木とのつながりを知ってほしい」と話している。冊子は無料配布する予定。問い合わせは吉田さん0771(72)0002。
 10月19日午前10時半からは、猿楽の始祖とされる秦河勝が建立した日吉町木住の笛吹神社で能としの笛の上演会がある。同志社大能楽部金剛会が「高砂」を披露する。