ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝が上映される劇場前に列をつくる観客(6日午前10時53分、京都市中京区・MOVIX京都)[LF]

ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝が上映される劇場前に列をつくる観客(6日午前10時53分、京都市中京区・MOVIX京都)[LF]

 京都アニメーション放火殺人事件の発生後、同社で初の新作映画となる「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝―永遠と自動手記人形―」が6日、公開初日を迎えた。エンドロールに記されたスタッフ名には、犠牲者35人と負傷者34人全てが含まれた。ファンの中には涙を流しながら観賞する人もいて、上映後は会場に拍手が広がった。

 京アニの代理人弁護士によると、同作は事件前日の7月17日に完成。エンドロールには通常、1年以上の経験があるスタッフを掲載するが、今回は参加した全員を入れた。亡くなった35人や負傷者の名前、ペンネームも記された。同社は「災禍に見舞われたスタッフを含め、制作に参加した全員の生きた証し。末永くお楽しみいただけたら幸いです」とコメントした。

 京都市中京区のMOVIX京都では、午前9時からの初回にファンら290人が集まった。エンドロールには同作で美術監督を務めた渡邊美希子さん(35)、小物設定の高橋博行さん(48)ら犠牲者の名前も次々と流れた。

 南区のアルバイト男性(28)は「感謝の思いを込めてエンドロールを見た。亡くなった方々の心のこもった作品で、涙が止まらなかった」と声を絞り出した。

 「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝―永遠と自動手記人形―」は、かつて少女兵だったヴァイオレットが人の心をくみ取る「代筆」を仕事とし、生きることに絶望していた少女と出会う物語。26日までの3週間限定で全国公開される。