外出自粛が長引くにつれ、運動不足やストレスがたまって、どうも体調が良くない、という人も少なくないのでは。

 専門家からは健康への二次被害を指摘する声が聞かれる。新型コロナウイルスの感染を避けるためなのに、これでは元も子もない。緊急事態宣言が延長されそうな中、ここは長期に及ぶと見据え、心と体の健康を保つ知恵とすべを身につけておく必要があるだろう。

 自己流では限界があるので、専門機関や専門家から信頼できる情報や知識を得るようにしたい。

 いま多くの人が、不安や恐怖を抱えている。連日、新聞やテレビ、インターネットからコロナ情報を大量に浴び、それがストレスにもなっている。

 日本赤十字社はホームページの動画「ウイルスの次にやってくるもの?」で、心に潜む恐怖が大きくなれば、感染隠しや排除、差別が広がっていくと注意を促している。

 その上で、時にはパソコンなどのスイッチを切り、暗いニュースを見すぎないよう呼びかけている。内心の過剰防衛反応に気づき、笑顔と日常を取り戻せば、恐怖は去っていくとも指摘している。

 不安と恐怖がはびこる時こそ、自分を客観的に見つめ、平常心を保つことが大切だろう。

 ストレスと運動不足が重なると、体は固まって血行不良になり、体温や免疫力が低下するそうだ。病気にかかりやすく、持病が悪化するリスクが高まる、と専門家は説明している。

 屋内でできる体操や運動が、ネット動画やテレビで紹介されているので、見ながら体を動かしてはどうだろう。家事など普段の動作に運動の要素を加えてもいい。

 外出は控えるよう求められているが、1人やごく少人数での散歩は推奨されている。近所の人通りの少ない道を選び、マスクを着用してしっかり歩く。日光を浴び、外の空気に触れることで気分転換にもなる。

 心配なのは高齢者だ。日本老年医学会によると、自宅にこもり動かない生活を続けていると、介護手前の「フレイル(虚弱)」に陥る恐れがある。2週間寝たきりで失う筋肉量は、7年間で失う量に匹敵すると言われており、意識して運動してほしい。1人暮らしの高齢者には支えが必要だ。

 東日本大震災などで災害関連死が問題になった。コロナの感染だけでなく、心身を損なうリスクにも広く目を向けないといけない。