初日にも関わらず、ほとんどの店の明かりが消え、ひっそりとする鴨川納涼床(1日午後7時14分、京都市中京区)

初日にも関わらず、ほとんどの店の明かりが消え、ひっそりとする鴨川納涼床(1日午後7時14分、京都市中京区)

 京に初夏の訪れを告げる風物詩が、新型コロナウイルス感染拡大の直撃を受けている。京都市を流れる鴨川の納涼床は1日、「床開き」を迎えたが、ほとんどの店が休業を余儀なくされており、人影のない床がひっそりと並ぶ。貴船(左京区)の川床も例年この日から始まるが、今年は営業を自粛。いずれも異例の幕開けとなった。

 鴨川の納涼床は例年、二条-五条間(中京区、下京区)に約100店が床を出す。例年は開放的な雰囲気を楽しむ多くの客でにぎわうが、この日始めたのは数軒ほどで、客もまばら。床を出して営業した居酒屋の店長(43)は「コロナで暗い話題が続いているが、川床に照明をともすことで、少しでも明るい雰囲気になれば」と話した。

 京都鴨川納涼床協同組合によると、新型コロナを受けて、午後8時までに営業を短縮することやマスク着用を徹底することなど、対策を順守するよう4月中旬に会員に通達した。ただ、国の緊急事態宣言を受けて、多くの店が営業を自粛している。これまでに約10店が休廃業し、今季は床を出さないと決めた店もあるという。

 同組合の久保明彦理事長は「営業の可否は各店の判断。座席の間隔を広げるなどの対策も徹底してもらう」としている。

 貴船の川床は、6日まで一斉に営業を自粛している。川床を出す料理店や旅館などでつくる貴船観光会の九谷和彦会長は「連休期間中は各店とも売り上げも大きく、苦渋の決断だった。府や京都市が『観光に来ないでほしい』と要請している中で、営業するのは難しかった」と話す。宣言が延長された場合には速やかに会議を開き、再度対応を協議するという。