専用のガウンを着用して行われる手術=2005年5月、京都市左京区・京都大医学部付属病院

専用のガウンを着用して行われる手術=2005年5月、京都市左京区・京都大医学部付属病院

 新型コロナウイルスの感染拡大で医療従事者のガウンなどの資材が不足している中、京都市左京区の京都大医学部付属病院の医師が1日までに京都新聞社の取材に応じ現状を語った。「このままでは手術用のガウンが底をつき、手術ができなくなる。緊急性の低い手術を減らしてしのぐしかない」と吐露。苦しい医療現場の実情を明かした。


 この医師によると、供給が不安定として手術用ガウンの節約を求める通知が4月中旬に職員向けにあった。こうした状況を受け現在は、手術室に入る医師の数を最低限にして実施している。
 手術用ガウンは、医師と患者双方を手術中の感染から守るためのもの。事前の滅菌が必要で、雨がっぱなどでは代用できない。手術用ガウンがなければ必要な手術ができず、命に関わる疾病の治療が遅れる可能性があるという。医師は「緊急性の低い手術を減らす方針が掲げられているが、判断は各診療科に任されており徹底できていない」と語る。

 手術用ガウンの不足について京大病院は「コロナウイルス感染症の広がりに伴う国際的な供給量の低下と需要の拡大により、市場供給量の減少と価格の暴騰が進んでいる。国内での安定した生産体制の確立が望まれる」としている。

 京大病院ではマスクの使用も1人につき1週間で数枚の制限が続いている。医師は「支給されるマスクの下に、各自がガーゼを当てたり手作りマスクを着けたりしてしのいでいる」と明かす。

 京都府健康福祉総務課は「マスクやフェースシールドについては随時供給を続けている」と説明。一方でこれまでガウンの供給は、感染者を診療する時に生じる飛沫(ひまつ)などに対応するためのものを重視してきたという。ただ「手術用のガウンが不足している状況も把握している」と述べ、「今後、各医療機関がスムーズに手術用ガウンを入手できるように調整していきたい」としている。