ハイカーが行き交う天王山の登山口周辺(京都府大山崎町大山崎)

ハイカーが行き交う天王山の登山口周辺(京都府大山崎町大山崎)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、京都府大山崎町や地元の住民団体などが、天王山の登山を自粛するようハイカーらに求めている。春の行楽シーズンと大型連休が重なり、登山者が増加傾向にあり、「安全な状態になってから登山を楽しんで」と呼び掛けている。


 大山崎町の住民団体「天王山をまもる会」によると、同会が発行している「登頂証明書」の販売数が2~3月で366枚と前年同期比で1・76倍増えている。コロナウイルスに伴う緊急事態宣言が出た4月も販売数の勢いが続いているという。
 
 登頂証明書は登山者の自己申告で、登頂の達成感や記念に購入されていることが多い。同会では、登山者は販売数よりはるかに多いとみており、「ハイカーは自然に囲まれ、密閉、密集、密接の『3密』が避けられるとの思いから、天王山を訪れるのでは」と推測する。
 
 天王山のふもとの宝積寺によると、ハイカーは4月の平日でも高齢者層に加えて、休校中の子どもとともに登る親子連れや、中高生のグループなどの若者層も目立っているといい、「登山者の多くはマスクを着けていない。危機意識が薄く、自粛するべきでは」としている。
 
 日本勤労者山岳連盟など山岳関係の4団体は4月20日に「清浄な空気と自然を求めての登山やクライミング行為は、出先への感染を広め、自身が感染するリスクを高める」などの理由から自粛を要請した。町はホームページや、3カ所ある登山口、JR山崎と阪急大山崎、西山天王山の3駅に張り紙を貼って自粛を呼び掛け、「コロナウイルスが終息してから思う存分、天王山の自然を楽しんでほしい」としている。