大型連休といっても、すでに毎日が休みのようだし、遠くに出掛けることもできない。すっきりしない気持ちで「こどもの日」を迎えた子どもたちも多いのではないだろうか。

 新型コロナウイルスの感染防止で、多くの学校で休校期間が2カ月を超えた。特措法に基づく緊急事態宣言の延長が決まり、学校の全面再開時期は見通しづらくなっている。

 休校の長期化で、子どもの「学び」だけでなく、身体や精神面への影響も懸念されている。保護者からは「外遊びの機会が減った」「子どもが朝起きず、ゲームの時間が長くなった」などの声が上がっている。

 学校や教育委員会は学習プリントの配布などと併せ、時間割表の作成を呼び掛けるなどして自宅でも規則正しい生活を送るよう求めている。だが、専門家からは、学校の役割を家庭で完全に補うのは限界があるとの指摘が出ている。

 この先の休校期間も、2カ月間と同様の対応で十分だろうか。学校再開後の生活を見据え、子どもの「育ち」をどう支えていくかをいま一度、検証する必要があろう。

 これまでの休校期間中に、家庭や子どもを取り巻く環境は大きく変化している。

 厚生労働省の集計では、新型コロナに関連して解雇や雇い止めにあった人は4月24日時点で3千人を超え、2カ月前の20倍になった。経済活動の停滞や縮小が、家計を直撃している。

 家庭内の子どもには目が届きにくい。札幌市では、児童相談所に寄せられた3月の虐待通告件数が前年同月の1・5倍になった。収入への不安など家族のストレスが子どもに向かい、暴力や育児放棄などの虐待に発展するリスクも高まっている。

 こうした環境の変化に伴う影響を丁寧に把握し、子どもたちが学校に復帰するまでの対策を検討する必要がある。

 家庭に課題を抱える子の支援に向けては、京都や滋賀を含め全国で「子ども食堂」などボランティアらによる居場所づくりの取り組みが広がっている。だが、感染拡大への懸念から、活動の中止や縮小を余儀なくされている団体も多い。

 活動団体からは、民間やボランティアによる支援には限界があるとの声が出ている。教委や学校は地域の協力を得て、休校中も家庭とつながりを保ち、子どもたちの健康維持やストレスの緩和への手だてを講じてほしい。

 学校の休校は、政府の突然の要請で始まった。各校は短期間で休校中の準備を進めざるを得ず、自宅学習の確認や規則正しい生活の維持を求められた家庭の負担も増している。

 文部科学省は教育活動の再開を促すため、小学1、6年と中学3年の登校を優先させる案などを学校現場向けに示した。だが、長く学校生活から遠ざかっている子どもたちが授業に戻れるまでの道筋はどこまで描けているのだろうか。

 学校生活への復帰には、生活面の支援も不可欠だ。学校現場や家庭に負担を押しつけてはならない。