事故後、保育園近くの路面に塗装された「キッズゾーン」の表示(大津市皇子が丘1丁目)

事故後、保育園近くの路面に塗装された「キッズゾーン」の表示(大津市皇子が丘1丁目)

 大津市の県道で昨年5月、散歩中の「レイモンド淡海保育園」の園児らの列に車が衝突し、園児2人が死亡、14人が重軽傷を負った事故から8日で1年となる。滋賀県や市は、交通量の多い交差点などの安全対策や、保育施設周辺などでの「キッズゾーン」の整備を進めるが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響などもあり、完了が遅れる見通しになっている。

 県は事故後、1日の交通量が1万台以上の県道や管理する国道の交差点572カ所を調査し、369カ所で安全対策が必要と判断。整備費計約3億6千万円をかけ、ガードレールなどの防護柵や境界ブロックの新設などを行っている。事故現場の同市大萱6丁目の丁字路には昨年6月、金属パイプ状の防護柵を設け、減速効果があるゼブラゾーンの区画線を新たに引いた。
 県によると、3月末に全ての工事が完了予定だったが、コロナの影響で中断したり材料の納入が延びたりし、7日現在で県南部を中心に約3割に当たる118カ所が未整備。完了は6月末にずれ込むといい、県道路保全課は「材料到着が発注から2カ月後という場合もある。コロナ終息後は整備効果の検証もし、対策が足りなければ追加工事も考えたい」とする。
 大津市は、市内全ての保育園や幼稚園の散歩コースをチェックし、危険箇所計814カ所を抽出。3月末までに全ての場所で対策を終える予定だったが、7日現在、ガードレールや横断防止柵などの整備を終えたのは約6割の計493カ所にとどまる。職員のコロナ感染による市役所閉鎖のほか、地元との調整などが遅れの要因といい、市道路・河川管理課は「年度内には何とか終えたい」とする。
 また、子どもの安全対策として、幼稚園や保育園周辺でドライバーに注意を呼び掛けるキッズゾーン整備にも影響が出ている。市は全国に先駆けて昨年7月から148園周辺の477カ所で整備を進めるが、住民との調整もあり、7日現在で完了したのは109カ所と約2割にすぎない。年度末までに終える予定だが、コロナの影響で遅れる可能性もあるという。