手描きの絵の上達法や魅力を語る佐藤さん(中央)=京都市中京区・ウィングス京都

手描きの絵の上達法や魅力を語る佐藤さん(中央)=京都市中京区・ウィングス京都

 スタジオジブリの作品や宇宙戦艦ヤマトなど数々の有名アニメに関わったアニメーターの故・金田伊功さんをしのぶ講演会「金田伊功1ミリの世界」が7日、京都市中京区のウィングス京都であった。金田さんに長年学んだアニメーター佐藤千春さんが、デジタル制作時代の思い出や手描きの魅力を実演を交えて語った。

 講演会は、金田さんの作品や資料の保存にも取り組む佐藤さんが、金田さんの没後10年を記念して開催。若いアニメーターや愛好家らが熱心に聞き入った。有料サイン会もあり、参加費と合わせ、収益は放火殺人事件があった京都アニメーション(京アニ)に寄付される。

 佐藤さんは「宇宙戦艦ヤマト」などを例に、画面の4分の3を岩で埋めて残りの空間で人物が動く「今ではあり得ない」という大胆な構図に金田さんの魅力があったと力説した。

 デジタル機器の発達で、京アニのように紙に手描きする制作手法が失われつつある現状には「表現できない細やかさがあり、手描きの技術を残したい」と語った。実際に紙に絵を描きながら「自分の手など身近な物を描いて、形を一瞬でとらえる力を磨いて」と呼びかけた。