陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場(滋賀県高島市)の砲弾誤射問題で、陸自は11日、誤射が発生した昨年11月以降、同演習場で中止していた全ての実弾射撃訓練を21日に再開する、と発表した。全国で取り止めていた81ミリ迫撃砲の実弾訓練も同日以降、順次実施する。陸自は「再発防止策の徹底が完了した」としている。

 陸自は、問題発生を受け、昨年12月18日に原因の調査結果とともに再発防止策を発表し、全国の部隊で実弾の安全管理などについて教育を進めてきた。高島市が求めた事故時の通報連絡訓練を今月10日に今津駐屯地業務隊と中部方面総監部、市、滋賀県の4者で行い、同訓練の定期的な実施を確認した。

 さらに陸自は、同演習場を使う部隊に対し、近くを国道が通る演習場の地理特性▽3年前の民家への銃弾着弾問題▽事故時の市への通報体制-などについて使用前に教育することを決めた。陸自はこれらから実弾訓練再開の環境が整った、と判断した。

 実弾訓練再開については、昨年12月27日、高島市の福井正明市長と面談し、容認の考えを伝えられた岩屋毅防衛相が今月中の再開意向を示していた。

 同問題は同11月14日に発生。訓練中に81ミリ迫撃砲が饗庭野演習場に隣接する国道303号付近に着弾し、民間の乗用車を破損した。陸自は、同演習場で全ての実弾訓練を、全国で81ミリ迫撃砲の訓練を中止していた。