店頭で賞味期限が迫った商品を半額で売る土産物店(彦根市佐和町)

店頭で賞味期限が迫った商品を半額で売る土産物店(彦根市佐和町)

 新型コロナウイルス感染拡大による観光客減を受け、滋賀県内の土産物屋で賞味期限が迫った菓子や食品が大量に余り、事業者らが大幅値引きや寄付など廃棄を避けるための対応に追われている。事業者らは「にぎわいが戻る日はまだ遠い。近隣の方にも購入してもらえたらありがたい」と話す。


 彦根市本町1丁目の観光拠点・四番町スクエア内の彩菜館は、賞味期限が迫った市の人気キャラクター「ひこにゃん」をデザインした焼き菓子やチョコレートを山積みし、半額で販売している。4種類を袋詰めした3千円相当のセットは千円に値下げした。長﨑隆義社長(67)は「仕入れ値以下の品もあるが、仕方ない」とため息をつく。

 同館は、3月に観光バス団体予約の7割にあたる約3500人分がキャンセルになり、4月から観光バスはゼロに。賞味期限が近い土産物約4千個が売れ残った。市役所に持って行って販売したり、保育園に寄付したりして在庫を減らしたが、値下げせざるを得ず、まだ400個ほど残っているという。

 彦根城の公開やひこにゃんの登場は5月末まで休止中だ。長﨑社長は「食べ物の行き場がなく、捨てるのはもったいないと思う人に購入してほしい」と話す。

 彦根みやげ本陣(同市佐和町)も同様、賞味期限が迫ったひこにゃんのお菓子や近江牛の加工品が残り、「フードレスキュー」と書いた張り紙をして半額で販売。三輪裕之店長(50)は「ゴールデンウイークは人が戻り始めると期待していたので、残念。多少は取引業者に引き取ってもらったが、仕入れも難しい中で肩身が狭い」と声を落とした。
 
 長浜市の第三セクター・黒壁も、人気観光スポットの黒壁ガラス館や土産店を休業しており、食材の在庫を販売につなげようと特設の通販サイトを4月下旬に開設。賞味期限が近い品は安くし、「滋賀の味を手頃な価格で知ってもらい、再開時に訪れてもらえるようにしたい」(広報室)としている。