「未ゼミ問題の解決に向けた大学側の適切な対応がない」と提訴理由を語る李教授(中央)=京都市中京区

「未ゼミ問題の解決に向けた大学側の適切な対応がない」と提訴理由を語る李教授(中央)=京都市中京区

 龍谷大経営学部で、教員不足により一部の学生が演習形式のゼミを受講できず、同学部の女性教授がゼミの開講を大学に申し入れたにも関わらず大学側が対応しないのは不合理で違法だとして、教授が大学や学部長に対して165万円の損害賠償を求める訴訟を11日、京都地裁に起こした。

 提訴したのは経営学部の李(り)洙任(すーいむ)教授(移民政策)。訴状などによると、同学部では教員不足で2年生から開講されるゼミの開講数が2013年度の26から、16年度は17に減少し、一時は約2割の学生がゼミを履修できない状況となったという。ゼミは必修科目ではないが、大学側は少人数制ゼミを宣伝するなど、重要なカリキュラムに位置付けているとしている。

 李教授は16~18年、学生の学習する権利に応えようと、教授会などで自身のゼミの開講を要望。しかし、審議の棚上げや「英語教員として採用した」などの理由で、ゼミを開講できなかったという。大学側が「未ゼミ問題」を解決するために適正な審議をしないことは不合理で、ハラスメント行為に該当すると訴えている。

 京都市中京区で会見した李教授は、既存のゼミの定員増加などで状況は改善しているとしつつも、「大学側の不誠実な対応は、学生の学習権とともに自身の教育権を侵害している」と話した。

 龍谷大学長室(広報)は「コメントは差し控える」としている。

 この問題を巡っては、17年11月に、教員や学生有志が、学習権を侵害されているとして京都弁護士会に人権救済の申し立てを行っている。