京都市立芸術大学(左)と「京都芸術大学」への名称変更を決めた京都造形芸術大(右)[LF]

京都市立芸術大学(左)と「京都芸術大学」への名称変更を決めた京都造形芸術大(右)[LF]

 京都造形芸術大(京都市左京区)が来春から「京都芸術大学」に名称変更する方針に対し、京都市立芸術大(西京区)が反発している問題を巡り、造形芸大は8日、左京区の同大学キャンパスなどで学生への説明会を開いた。学生から賛否の意見が寄せられたといい、造形芸大は「真摯(しんし)に受け止め、今後の対応に生かしたい」としている。

 説明会は東京のサテライトキャンパスとの2会場で行い、学生計25人が参加。4時間40分かけ、大学が将来構想を踏まえた改称の経緯を説明し、学生が意見を出した。

 造形芸大によると、「学科構成や教育内容が以前から変わっており、変化に応じた校名変更は良いこと」と肯定的意見がある一方、「『造形』に愛着があり、社会にも浸透している。反発されてまで変える必要があったのか」と否定的な声もあった。市立芸大に新校名使用の差し止め訴訟を起こされたことに触れ、「私たちが悪いと責められているかのように感じる。就職活動にも影響はないか」と戸惑う学生もいたという。

 同大学の担当者は「意見は理事会などで共有し、検討する。今後も学生との対話を続ける」としている。

 今回の説明会は平日に仕事がある通信教育部の学生が参加しやすいようにと休日開催しており、次回は平日の12日に開く予定。説明会に参加しなかった男子学生(19)は「新しいことをするのは良いと思うが、歴史ある市立芸大が反発する気持ちも分かる。これから造形芸大はどうするのだろう」と話した。

 校名変更を巡っては、6月に造形芸大が文部科学省から「可能」との連絡を受け、8月下旬に変更を届け出た。今月2日に市立芸大が新校名の使用差し止めを求めて大阪地裁に提訴。その間、両大学の運営法人は「京都芸術大学」を商標登録出願した。

 また造形芸大は9日までに、校名変更に対する国内外の約3千人分の反対署名を受け取ったと明らかにした。(山田修裕)