厳しく冷え込む朝の酒蔵に蒸気が立ち上る中、甑から蒸し米を取り出す蔵人(大津市中央1丁目・平井商店)

厳しく冷え込む朝の酒蔵に蒸気が立ち上る中、甑から蒸し米を取り出す蔵人(大津市中央1丁目・平井商店)

 冷え込みが厳しさを増す中、滋賀県内の蔵元で日本酒の寒仕込みが最盛期を迎えている。大津市中央1丁目の「平井商店」では、コメを蒸す作業で白い蒸気が立ち上がり、蔵人(くらびと)たちが息を合わせて酒造りに精を出している。

 仕込みは、発酵が低温でゆっくり進む冬場に本格化する。同商店では10月中旬から2月半ばまで行う。底冷えの朝、甑(こしき)と呼ばれる容器で蒸したコメを取り出すと、蔵はモノトーンの世界に包まれる。

 蔵人は温度を気にかけながら手際よく蒸し米をより分けてほぐし、室に運んで米こうじを造るほか、もろみのタンクに入れる。もろみは約1カ月かけてじっくりと発酵し、香り高い新酒ができあがる。

 杜氏(とうじ)の平井弘子さん(34)は「寒くなり、酒造りに適した時期になった。順次搾る新酒を楽しんでほしい」と話す。