滋賀労働局はこのほど、2018年度の個別労働紛争解決制度の利用状況をまとめた。職場でのいじめや嫌がらせに関する相談が初めて千件を超え1019件(前年度比8・9%増)に上り、9年連続のトップとなった。同局は「パワーハラスメントが世間的に知られるようになったためではないか」としている。

 同制度は、労働者個人と事業主の間でトラブルが生じた際、当事者の申し出を受けて労働局長が双方に助言・指導などを行い、裁判より早い解決を図る。18年度は対象件数が3375件と、過去最多になった。

 このうち実際に労働局長が助言・指導したケースは216件、紛争調整委員会にあっせん申請したケースは64件だった。いずれも前年度より減少した。

 相談内容別では、いじめ・嫌がらせに次いで、自己都合退職418件、労働条件引き下げ237件、解雇232件、退職勧奨179件の順で多かった。

 いじめ・嫌がらせの相談では、職場の同僚から「使えない」などの暴言を受けて精神的苦痛で体調を崩し、仕事を休まざるを得なくなった事例や、上司から長時間の注意指導を受け「給料の支払いは無駄」と言われるなどして退職を申し出ざるを得なかった事例があった。それぞれ職場環境の改善や、金銭による解決につなげたという。

 同労働局雇用環境・均等室は「職場に余裕がないといじめや嫌がらせが増える傾向にある」とし、パワハラ対策は「過重労働防止とセットで進めないといけない」としている。

 相談は、同労働局と大津、彦根、東近江の各労働基準監督署内の総合労働相談コーナーで受け付けている。