病院に届ける弁当を積み込む加藤さん(右)ら=4月30日、京都市中京区

病院に届ける弁当を積み込む加藤さん(右)ら=4月30日、京都市中京区

「たん熊北店」が4月30日に提供した弁当=同店提供

「たん熊北店」が4月30日に提供した弁当=同店提供

 料理人や食産業の関係者でつくる全日本・食学会(東京都)は、新型コロナウイルスと最前線で向き合う京都府などの医療機関に、飲食店の弁当を無償で届ける活動を始めた。学会が代金を支払うことで、営業自粛などで収入が減る飲食店や原材料を供給する生産者の支援も目指す。同学会の村田吉弘理事長(菊乃井主人)は「予期せぬ事態で、小さな店ほど打撃は大きい。地域のお店がなくなると困るお客さんのことも考え、支援を進めたい」と力を込める。

 同学会とNPO法人日本料理アカデミー(京都市中京区)の共同事業。京都では食学会に所属する「京中」(伏見区)の加藤謙一さん(38)が「医療従事者に頑張ってもらわないと、感染は終息しない」と先月22日、自主的に始めた取り組みに、学会とアカデミーが協力した。

 東山区の割烹(かっぽう)「祇園さゝ木」や中京区の京料理店「たん熊北店」など有名店をはじめ、京都市や宇治市から約50の事業者(12日現在)が参加。無償で参加する事業者もある。飲食店が当番制で40~50食の弁当を作って京都第一赤十字病院(東山区)や京都市立病院(中京区)に届けており、13日に堀川病院(上京区)も加える。

 弁当作りには、同学会が1食当たり千円を支払う。原資には法人や個人から募る寄付を充てる。配送は、当初加藤さんが担っていたが、冷蔵機能付きのトラックを持つ酒店が協力するようになった。

 先月25日以降、大阪府や愛知県、岐阜県でもスタートさせた。東京都でも実施に向け調整している。京都での活動は、6月末まで続ける方針。

 アカデミーの理事長も兼ねる村田さんは「京都は狭いまちだからこそ、一丸でやれる。『10食だけなら参加できる』といった小さな店でも良いので、どんどん声を上げてほしい」と話す。寄付に関する問い合わせは同学会のメールinfo@aj-fa.comへ。