ホンモロコを使っただし醤油を開発した岩崎さん(東近江市小脇町・魚繁大王殿)

ホンモロコを使っただし醤油を開発した岩崎さん(東近江市小脇町・魚繁大王殿)

 滋賀県東近江市の日本料理店の料理長が、県のブランド「琵琶湖八珍」に選定されている魚介を活用した商品開発を進めている。第1弾として、ホンモロコを使っただし醤油(じょうゆ)「もろこ隠れ」を発案し、販売している。「琵琶湖の食材のおいしさを新たな形で知ってもらいたい」と話す。

 日本料理店「魚繁大王殿(うおしげだいおうでん)」(同市小脇町)の料理長、岩崎勝さん(41)。店では琵琶湖産の魚介を素焼きや南蛮漬けなどで提供している。岩崎さんは「食生活の変化などで、一般の人たちが湖魚を食べる機会は減っている。食文化への危機を感じていた」と語る。湖魚をより身近に感じてもらえる商品が必要との思いから、2017年秋から商品化に取り組み始めた。

 県は、ビワマスやホンモロコなど琵琶湖で捕れる魚介8種類を琵琶湖八珍として選定し、ブランド化している。岩崎さんは琵琶湖八珍全種類を商品化する経営革新計画を県に提出し、承認を受けた。

 18年10月に販売を始めた180ミリリットル瓶のもろこ隠れには、粉砕したホンモロコ1匹分のだしと焼き上げた1匹が丸ごと入っている。ホンモロコのうま味と香ばしさを楽しめる一品。湖魚特有の臭みを抑えて風味を引き立たせるため、内臓の処理や焼き具合などに約半年の試行錯誤を繰り返して完成させた。

 売れ行きは好調で、一時は完売状態になることも。9月下旬には第2弾として、スジエビを使ったポン酢「えび隠れ」を売り出す。

 岩崎さんは「多くの人においしさを知ってもらうだけでなく、琵琶湖の環境や魚の生態にも関心を持ってもらうきっかけになれば」と願う。

 もろこ隠れは1本1200円(税別)。同店などで販売している。魚繁大王殿0748(23)5179。