【資料写真】京都市役所

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 京都市は11日、保育士の配置などで国基準を満たさない認可外保育施設について、2021年4月以降は幼児教育・保育無償化の対象から外す意向を明らかにした。国は少なくとも24年9月までは無償化の対象としているが、市は園児の安全面に配慮して猶予期間を縮める。市は「期間内に基準を満たせば対象になる」としているが、保育士不足は深刻化しており、実現へのハードルは高い。

 国は今年10月から幼稚園や保育園などの利用料を無償にするが、保育士の割合や面積などが国基準を満たさない認可外施設も対象とした。これに対し、全国市長会から反発の声が上がり、国は5月、無償化の範囲を自治体が条例で独自に決められるようにした。

 京都市は11日、無償化の対象施設に求める基準を国基準と同じにするため、11月市議会に関連条例の改正案を提出する方針を市議会委員会で示した。認可外施設が基準を満たすための準備期間として1年6カ月の猶予を設ける。認可施設だけでは対応できない午後10時以降の保育については、一定条件の下で5年間の猶予を設定する。

 その上で、猶予期間内に、年1回以上の立ち入り調査に加え、保育士資格を持つ巡回支援指導員を新たに配置し、基準の順守を指導・助言する。認可外施設の職員を対象に年5回程度開催していた研修会を倍増させ、保育環境の改善につなげるとしている。

 一方、認可外施設でも保育士不足は深刻で、雑居ビル内の施設では避難経路を確保できないといったケースもあるなど、基準を全て満たすためのハードルは高い。市は6年連続で4月時点の待機児童がゼロだが、認可外施設の入所園児は待機にカウントしていない。認可外施設が保育ニーズの受け皿となっている側面もある。

 市幼保総合支援室は「園児の安全確保が最優先だ。保育ニーズを勘案して計画的に認可施設の整備を推進し、今後も待機児童が出ないようにしたい」としている。

 市は17日から10月23日まで市民意見を募る。問い合わせは同室075(251)2390。