新しい神霊を迎える「御生神事」の後、櫃を運ぶ神職ら(京都市左京区・御蔭神社)

新しい神霊を迎える「御生神事」の後、櫃を運ぶ神職ら(京都市左京区・御蔭神社)

 15日の葵祭「社頭の儀」を前に、新たに生まれた神霊を迎える「御蔭(みかげ)祭」が12日、京都市左京区の御蔭神社であった。本殿前に張った幕の内側で神霊を移したサカキを櫃(ひつ)に納めた後、約10キロ離れた下鴨神社まで運んだ。

 下鴨神社の記録によると、紀元前の昔から続くという「御生(みあれ)神事」を中心に営まれる。新しく生まれた神霊を下鴨神社の本殿に合祀(ごうし)した上で葵祭を迎える意味があるという。例年は装束姿の行列が氏子地域を巡行、下鴨神社では舞楽の奉納なども行われるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で規模を縮小。神職や御蔭祭保存会の代表者ら十数人が参列した。

 新緑に包まれた御蔭神社では、本殿の鍵を守る役目を代々務める「神工(じんく)」の木村義浩さん(76)=同区=と木村雅治さん(84)=同=が見守る中、神職が新しく生まれた神霊を櫃に移し、下鴨神社を目指した。北区の上賀茂神社でもこの日、新しく生まれた神霊を迎える「御阿礼(みあれ)祭」が夜間に行われた。