1月にふ化し、「クエイル」と名付けたウズラを抱える角野君。後ろのケージは祖父の手作り(京都府宇治市伊勢田町)

1月にふ化し、「クエイル」と名付けたウズラを抱える角野君。後ろのケージは祖父の手作り(京都府宇治市伊勢田町)

ウズラのふ化についてまとめた夏休みの自由研究(右)と、さまざまな生き物の生態や種類を書き留めている「動物勉強ノート」

ウズラのふ化についてまとめた夏休みの自由研究(右)と、さまざまな生き物の生態や種類を書き留めている「動物勉強ノート」

 スーパーで買ったウズラの卵がふ化したよ―。ウズラの「育ての親」は、京都府宇治市立伊勢田小学校4年の角野収都(しゅうと)君(10)=宇治市伊勢田町。「健康で長生きしてほしい」と、大きくなったウズラに優しいまなざしを向け、成長ぶりを夏休みの自由研究でまとめた。将来の夢は獣医師だ。

 幼い頃から生き物が好きで、家ではウーパールーパーやアカハライモリ、ハムスターなどを飼育している。

 昨年9月、ウズラの動画を見てふ化に興味が湧いた。クリスマスプレゼントにふ卵器をもらい、早速、ウズラの卵17個を温めた。

 ふ卵器に入れて20日目の1月14日深夜、両親の友昭さん(41)と美絵さん(39)が、ピーピーという鳴き声に気付いた。初めて見たものを親と認識する鳥類の習性を思い出し、寝ていた収都君を慌てて起こした。「ふ化は諦めていたのでびっくり」と収都君は振り返り、美絵さんも「飛び上がって喜んでいた。興奮してなかなか寝られない様子だった」。

 京都市動物園によると、飼育状況によって有精卵が交じることは考えられ、一定の温度を保ち、体と殻が癒着しないよう卵をひっくり返す「転卵」などの条件がそろえば、ふ化も可能だという。

 ふ化後はニワトリ用の餌などを砕いて与え、6月ごろからは祖父が手作りした大きなケージへ。生まれた時は全長5センチに満たなかったが、今では20センチを超えるまでに成長した。

 さまざまな生き物と触れ合ってきた経験から、「くちばしでつつかれても平気」と収都君。「腕や肩にも乗るようになり、喉が渇くと背伸びして鳴く姿もかわいい」

 ふ化に適した温度や湿度、餌の種類、羽の汚れや虫を落とす砂浴び…。夏休みの自由研究では、これまでの成育の過程を写真を交えてまとめた。

 将来は獣医師になりたいといい、1年ほど前から図書館で生物の本をたくさん借りるように。調べたことは「動物勉強ノート」にも書き留めている。

 「前はサッカーばかりだったけど、学校の勉強も好きになった。健康のためにジュースやお菓子をやめ、目のためにインターネットも控えている」と、夢に向かってまっしぐらだ。「まだ治療法がない動物の病気もある。治せるようになりたいな」