(仮称)お茶と宇治のまち歴史公園に整備するミュージアムの展示概要図(宇治市提供)

(仮称)お茶と宇治のまち歴史公園に整備するミュージアムの展示概要図(宇治市提供)

 京都府宇治市は、2021年6月オープンを予定する「(仮称)お茶と宇治のまち歴史公園」(同市莵道、乙方)のミュージアム展示概要を公表した。茶櫃(びつ)をイメージした引き出しの展示や、茶葉に触れ、香りを楽しむ体験など、親しみやすい仕掛けを設ける。来館者のスマートフォンに市内観光スポットの情報を取り込めるコーナーもあり、市内周遊の玄関口となる情報発信を目指す。

 歴史公園(2・5ヘクタール)は京阪宇治駅北側に約74億円で整備する。公園整備のきっかけとなった豊臣秀吉築造とされる宇治川太閤堤跡(国史跡)や、茶摘み体験もできる昔の茶園の再現を中心とする史跡ゾーンと、交流ゾーンを設ける。
 ミュージアムは交流ゾーンの中核で、年間11・5万人の来館者を見込む。
 ミュージアムは「お茶ゾーン」から展開し、スタート部分にシンボルツリーとしてお茶の木を置く。続いて、宇治茶づくりやブランド確立の歴史について、江戸時代のお茶壺道中の3次元コンピューターグラフィックス映像などで紹介し、覆下栽培や手もみ製法など手間をかけた高品質な茶作りを今も受け継いでいる様子を説明する。
 お茶の味や香りを科学的データに基づいて分析したり、茶櫃をイメージした引き出しを開けると宇治茶に関わるさまざまな知識を学べたりするコーナーも設ける。
 「お茶ゾーン」を見終えると、平等院鳳凰堂を描いた巨大な10円玉が出迎える「歴史ゾーン」に進む。古代から歴史に登場することや、藤原摂関家の「極楽浄土」、何度も合戦の舞台になった宇治橋、太閤堤築造の経緯、近世から観光地として発展したまちについて多くの映像で伝える。
 ミュージアムを出た場所には、周辺の観光スポットの情報をスマホにQRコードで読み込める場所も設け、まち歩きに活用してもらう。
 市は、施設の設計や建設、運営を民間事業者に一括して委ねるPFI事業を歴史公園で初めて採用している。ミュージアムの展示についても、東京や宇治などの企業でつくる特別目的会社が独自に提案した内容を基に、市の要望を踏まえて修正し、まとめた。