消費税増税の負担軽減策として、国が実施する「プレミアム付き商品券」の購入申請が低調だ。対象となった低所得者が購入するには市町村への申請が必要だが、京都府内の申請率は2割程度にとどまっている。煩雑な手続きや出費に抵抗感が強いとみられ、その効果も限定的との声が少なくない。
郵便局の窓口で販売が始まった京都市のプレミアム付き商品券 (中京区・中京郵便局)

郵便局の窓口で販売が始まった京都市のプレミアム付き商品券 (中京区・中京郵便局)

 商品券は、住民税非課税の低所得者と、3歳半より小さい子どものいる世帯が対象。最大2万5千円分の買い物ができる券を2万円で買える。このうち低所得者は、市区町村に申請して購入引き替え券を受け取る必要がある。申請や購入、使用の期限は、市町村ごとに設定されている。
 京都新聞社の取材によると、府内26市町村で対象とみられる低所得者は約58万人(9月末時点)。しかし、申請率は比較的高い宇治市や亀岡市でも3割台で、井手町、南丹市など1割未満の自治体もあった。
 笠置町の申請率は4・9%。申請期限の11月末に向け、防災無線で広報する予定だが、担当者は「住民税非課税者には2万円の出費が高いハードルになっているのでは」とする。19・9%だった宮津市は、申請期限を来年1月17日に設定。担当者は「高齢者も多いため、年末年始に帰省した家族に申請漏れがないか確認してほしい」と期待する。
 8%に引き上げられた5年前の増税時には、低所得者向けに「臨時福祉給付金」として振り込みで現金が支給された。商品券と申請手続きが似ているため、各市町村の窓口には、給付金と混同した対象者から「(商品券を)もらえるのではないのか」といった問い合わせが多いという。
 国は低調な申請率を受け9月中旬、対象者へ再度周知するよう促す通知を市町村に送付した。ただ、個別に文書を送る費用に国の補助を得るには10月中に行う必要があり、効果の面や作業の煩雑さから実施予定の市町村は少数だ。ある自治体の担当者は「周知や申請期限の設定など市町村任せの部分が多い。人手が取られ、小さな自治体では対応が難しい」と嘆く。
 京都市内では1日、市から業務委託を受けた各郵便局で商品券の販売が始まった。中京郵便局(中京区)に訪れた楠田信夫さん(67)は「期限があるので早めに使わないとと思って購入した。年金暮らしなので助かるが、負担軽減策が終わると生活に影響が出てくると思う」と話した。