5区3・3キロ付近で愛知の5区永井(左)をかわしてトップにたつ京都・三原=京都市左京区白川通宝が池付近

5区3・3キロ付近で愛知の5区永井(左)をかわしてトップにたつ京都・三原=京都市左京区白川通宝が池付近

京都の7区村松灯(左)からたすきを受け走り出す8区鎌田

京都の7区村松灯(左)からたすきを受け走り出す8区鎌田

 全国都道府県対抗女子駅伝で、京都は最後に愛知に逆転され2位だった。

 前回同様2位でゴールした京都の一山麻緒(ワコール)に笑顔はなかった。「ペースを上げる準備をしていたけど、真ん中で離れてしまった」。6キロ地点まで繰り広げた愛知の鈴木亜由子(日本郵政グループ)との競り合いを振り返った。

 前半は想定通りの展開だった。1区筒井咲帆(ヤマダ電機、乙訓高出)が中盤まで先頭集団を走り8位発進。2区の長谷川詩乃(ワコール)が「後半に足が止まった」と悔し涙を流しつつも3位に押し上げた。続く黒田千景(桂川中)、谷口真菜(ワコール)も区間一桁のたすきリレーで先頭を走る愛知の背中を捉えた。

 「中盤で抜け出す」。沢井宏次監督が描いたレースプランに持ち込んだのは、トップと10秒差の2位で駆けだした5区の三原梓(立命館宇治高)。白川通の跨線橋で愛知に並び「残り1キロで前に出るつもりだった」と有言実行の走りで宝が池通手前から一気にトップに躍り出た。

 ただ、その後は愛知の粘りや千葉の追い上げを振り切れず、先頭を譲る展開に。巻き返したのは桂中の全国中学駅伝5連覇に貢献した8区の鎌田幸来。「走れなかった仲間のためにも追いつく」と烏丸通の第8中継所手前300メートルでめいっぱい腕を振って地面を蹴り、再び首位に立った。

 選手たちを奮い立たせたのは前回2位の悔しさと、かつてチームで活躍し昨秋に他界した真木和(いずみ)さんへの恩返しだった。「お母さんも応援しているので頑張ってください」。レース前日、真木さんの息子から託されたメッセージに選手の結束は深まった。

 選手は胸に喪章を付け、都大路を駆け抜けた。「私たちだけの駅伝じゃないことをあらためて考えさせられた」と主将の筒井。優勝には一歩届かなかったが、チームの思いは亡き先輩に届いたと信じている。