第8中継所でスタートを待つ愛知のアンカー鈴木

第8中継所でスタートを待つ愛知のアンカー鈴木

 勝負どころは背中で感じ取る。

 全国女子駅伝9区の6キロ付近。愛知の鈴木亜由子(日本郵政グループ)は並走する京都の一山麻緒(ワコール)の息づかいに集中した。「ここは行こうかな」。一瞬の判断が勝敗を分けるトラック競技で培った勝負勘が働いた。迷わずギアを上げた。

 例年になく、体は軽い。リオ五輪にも出場した「トラックの女王」はけがに苦しんできたが、マラソン挑戦もあって最近は無理な練習をしなくなった。「(練習量を)落としてでも継続することが第一。継続するからこそ負荷の強い練習ができる」

 27歳。「まだまだ全然、若いですよ」と笑うのは、自分の可能性を信じているから。「トラックで世界選手権と五輪を経験し世界でもっと戦いたいと思った時、マラソンはどうかという気持ちが湧いてきた」。初出場の北海道マラソンを制してみせた。

 区間賞には2秒及ばなかったが、収穫は多かったはずだ。「みんなの力が集まっての優勝。古里のパワーをもらったので頑張れそうな気がします」。9月のMGCへ、勇気をもらった。