マイナンバーカードの手続きが混雑していることを知らせる張り紙(大津市御陵町・市役所)

マイナンバーカードの手続きが混雑していることを知らせる張り紙(大津市御陵町・市役所)

 新型コロナウイルス対策として国が1人10万円を配る「特別定額給付金」の申請受け付けが始まった滋賀県で、各世帯からの申請内容に不備が続出し、自治体の確認作業が想定外に膨らんでいる。多くの市町は18日以降に給付金の振り込みを始める予定だが、スムーズに届けられるケースは限られそうだ。

 申請方法には、マイナンバーカードを使ったオンライン方式と、市町から郵送された申請書に必要事項を書いて返送する方式の2通りがある。
 県内最多の約15万世帯が暮らす大津市は13日からオンライン申請の受け付けを始め、14日までの2日間で約1900件を受理した。職員が手分けして申請情報をダウンロードし、一つ一つ世帯主の氏名や家族構成などを住民基本台帳と突き合わせている。
 申請者が指定する振込先の口座番号を、添付された預金通帳やキャッシュカードの画像と照合する作業は職員の目だけが頼り。担当者は「数との闘い」と明かす。世帯主以外の人のマイナンバーカードを使った誤申請も目立つという。
 市は職員を当初の倍の13人に増員し、申請に不備のないケースを優先処理して今月下旬の給付開始を目指している。不備があるケースは再申請するよう、書面や電話で通知することを検討している。
 湖南市は、市内の世帯全体の3分の2に当たる1万6千件(14日現在)から申請があり、県内でもいち早く7日にオンライン申請分、15日に郵送申請分について給付を始めた。ただ、運転免許証や通帳の写しの添付がないなど、申請全体の約1割に不備があるという。
 市は申請者に確認の電話を入れているが、電話に出ない人や、留守番電話に切り替わるケースが多いという。「特に高齢者には給付金詐欺などへの警戒があるようだ」と担当者。固定電話でなく、より配備しやすい携帯電話を使ったために用心されたのではないかとみて、13日から固定電話に切り替えた。担当職員8人に応援15人程度を加えて作業している。
 県内の町で最も早く郵送申請の受け付けを始めた多賀町でも、免許証の写しなど本人確認書類の添付がないケースが目立つという。
 一方、マイナンバーカードの手続きに関する相談の電話や、暗証番号を忘れた人が市町の窓口に訪れるケースも増えている。大津市役所では窓口に「大変混み合っております」との張り紙がされた。順番待ちの人が増えると感染リスクが高まりかねず、市は「できれば(29日発送予定の)郵送書類での申請を」と呼び掛けている。