京都市が都市計画の見直しを進めているエリア

京都市が都市計画の見直しを進めているエリア

 京都市が南区東九条地区に文化・芸術施設の誘致を目指し、劇場や美術館、展示場などに限り、新築建物の容積率を緩和する都市計画の見直し案をまとめた。京都駅に近く利便性は高いが、ホテルは緩和の対象とせず、地区の北側で予定する市立芸術大(西京区)の移転を見据えたまちづくりへ動きだす。

■用途地域を変更、容積率は2倍に

 東九条は老朽化した木造住宅が密集していた状況を改善する住環境整備が遅れ、未利用の市有地が点在している。市は2023年度に市立芸大を下京区崇仁地区へ移転する計画で、17年3月に主に東九条が対象の「京都駅東南部エリア活性化方針」、今年3月に崇仁を中心とした「京都駅東部エリア活性化将来構想」をそれぞれ策定した。

 今回の見直し案では、JR東海道線、九条通、河原町通、鴨川に囲まれたエリアを「第一種住居地域」から「近隣商業地域」に変更し、建ぺい率を60%から80%に引き上げる。市が誘導を図る建物の用途を定められる「特別用途地区」に条例で指定し、劇場や美術館、展示場、音楽スタジオなど芸術活動の拠点となる建物で、敷地面積が千平方メートル以上であれば容積率を現行の2倍の400%まで引き上げられるようにする。

 人口減少が進む地区で若者の移住、定住を促すため、文化・芸術施設を併設する共同住宅、大学など各種学校もそれぞれ400%まで、物販店や飲食店も50%上積みして250%まで認める。一方、単なる共同住宅やホテル、倉庫などは現行の200%までとし、積極的に誘致しない。パチンコやカラオケ店などは引き続き禁止とする。

 京都駅に近い河原町通西側のエリアでは都市機能の強化のため、用途地域を「準工業地域」から「商業地域」に変更する。容積率は用途を限定せずに400%まで認め、高さ規制は20メートルから25メートルに緩和する。

 18日まで市民意見を募集しており、地元説明も始めた。変更の時期は今後検討する。市都市計画課は「まちづくりの核となる文化・芸術施設を呼び込み、人の流れをつくる。その上で若者の移住、定住を促し、地域を再び輝かせることができれば」としている。