写経の手本に使う「般若心経」を広げる荒木執事長(宇治市五ケ庄・万福寺)

写経の手本に使う「般若心経」を広げる荒木執事長(宇治市五ケ庄・万福寺)

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い外出自粛が求められる中、家で心静かに過ごしてもらおうと、京都府宇治市五ケ庄の万福寺が写経用紙を郵送で無料配布している。写し終えた用紙を同寺に送り返すと、願いを祈とうしてもらえる。

 同寺では、新人研修の社員や高齢の参拝者ら、年間に2千~3千人が写経に取り組むという。しかし、今年は新型コロナ感染拡大を受け、写経や座禅体験などは6月10日まで休止している。
 外出自粛が引き続き求められる中、「疲れや不安が広がっており、寺として何かできることを」と、僧侶らが自宅でもできる写経体験を思いついた。
 同寺が郵送するのは、「般若心経」の手本1枚と写経用の和紙3枚(いずれも縦約20センチ、横約60センチ)。写経の仕方は、手本の上に用紙を敷き、筆やフェルトペンなどでなぞる。270字の般若心経を写した後、願い事や名前などを自筆で添える。書き上げた写経用紙を送り返すと、同寺が祈とうする。
 「多くの人に写経をしてほしい」との思いから用紙代、送料ともに無料とし、寺のホームページで5月上旬に告知したところ、全国から多数の申し込みがあり、これまで700セット以上を発送したという。
 同寺の荒木將旭(しょうきょく)執事長(53)は「家にこもっているとストレスがたまりやすい。時間を忘れて一文字ずつ書くことで、心を落ち着けてもらえればうれしい」と話す。
 受け付けは6月10日まで。同寺0774(32)3900に問い合わせるかホームページで申し込む。