人気アニメのヒロインのために制作した振り袖を、アトリエで披露する富川さん(京都市左京区)

人気アニメのヒロインのために制作した振り袖を、アトリエで披露する富川さん(京都市左京区)

 人気アニメ「ソードアート・オンライン(SAO)」のヒロイン、アスナをモデルに制作した京手描友禅を、伝統工芸士の女性が完成させた。21日から京都市内で行われた漫画・アニメの総合見本市「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)」のイベントで披露された。

 アニメの原作となったライトノベルの刊行10周年を記念した取り組み。最先端の物語と伝統を融合させようとアニメ製作会社アニプレックス(東京)が企画した。

 制作したのは、京友禅の伝統工芸士、富川愛莉紗さん=奈良市。仮想空間で水の精霊の姿で戦うヒロインをイメージし、ブルーを基調に、一面にスイレンの花が咲く振り袖をデザインした。ヒロインが持つ剣のデザインをブルーグリーンの箔(はく)で表現。おしべや花びらの輪郭、流水などに金銀箔をふんだんに使い、華やかな振り袖に仕上げた。引染や金彩などの工程も伝統工芸士が担当し、伝統の技を結集した作品を、約半年かけて作り上げた。富川さんは「三十数年間、友禅の仕事をしているが、アニメのヒロインに着物を制作したのは初めて。彼女のりんとした強さやかわいさを表現した」と話す。

 21日に京都市左京区のロームシアター京都で開かれた「SAO10周年記念ステージin京都」で、ヒロイン役の声優戸松遥さんが着用して登壇した。