濱川浩医師

濱川浩医師

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い自宅で酒を楽しむ「宅飲み」の機会が増えている。一方でWHOや依存症支援団体は、自宅での飲酒がアルコール依存症につながる恐れがあると警鐘を鳴らす。「宅飲み」の注意点について、滋賀県立精神医療センター(草津市)でアルコール依存症外来を担当する濱川浩医師に聞いた。


 -外出自粛が飲酒に与える影響は
 外出できないストレスや自宅勤務の影響で生活リズムが崩れ、飲む時間が早まり、飲酒量が増える恐れがあると指摘されている。酒は百薬の長と言われるが、適正量を超えると「毒」となる。自宅での飲酒が増えることでアルコール依存症につながる恐れがある。
 -お酒の適正量は
 1日に摂取するアルコール量の目安は20グラムとされている。日本酒なら1合、ビールなら500ミリリットル缶1本、ワインであればグラス2杯弱(200ミリリットル)。お酒が好きな方には物足りないと感じるだろうが、理想は1合まで。3合を超えると「毒」となる。
 -自宅での飲酒の注意点は
 まずは、自分が飲んだお酒の量を把握することから始めよう。1日にどれほど飲んだか「お酒日記」を付けるといい。飲酒した日付と飲酒量、飲酒の理由を添えよう。1週間を振り返り、日本酒換算で7合以内に収まっているか確認してほしい。
 休肝日を設けることも大切。アルコール量は、お酒の量(ミリリットル)×アルコール度数(100分の1)×0・8(アルコールの比重)で求められる。依存症にならないための予備知識として理解しておくといい。
 -最近はアルコール度数の高いお酒も人気だが
 ストロング系と呼ばれるアルコール度数が9%の酎ハイでは、500ミリリットル缶2本だけで、日本酒4合相当のアルコール量を摂取することになる。価格が手頃で若者にも人気の酒だが、注意が必要です。
 -厚労省は人の接触を避けるためオンライン飲み会を推奨しているが、気を付ける点は
 他の参加者に気を遣って途中で抜けにくいことが挙げられます。複数人が参加するオンラインゲームでも同じことが指摘できる。飲食店には閉店時間があり、電車には終電があるが、自宅でのオンライン飲み会の場合はそうした時間的制約がない。まずは、参加者同士で終了時間を設けて時間を守って行うことが大切だ。