弁当や食文化にみる日本と韓国の比較について話す立命館大の朝倉教授(京都府精華町・国立国会図書館関西館)

弁当や食文化にみる日本と韓国の比較について話す立命館大の朝倉教授(京都府精華町・国立国会図書館関西館)

 関西文化学術研究都市に立地する七つの大学と国立国会図書館関西館(精華町精華台)による市民公開講座が20日、同館であった。同館で開催中の企画展「お!べんとうの本」にちなみ、立命館大食マネジメント学部長の朝倉敏夫教授が「食文化研究と『弁当』」と題して講演した。

 同館では10月15日まで、弁当をテーマにした所蔵資料を紹介した企画展が開かれている。関連講演として、朝倉教授が弁当や食文化にみる日本と韓国の比較について話した。

 以前、韓国で幕の内弁当を注文すると、たくさんのおかずが付いてきたエピソードを写真とともに紹介。「食品ロスの問題もあるが、盛りだくさんにしてもてなすという文化が韓国にはある」と説明した。

 近年は日本同様、韓国でも食の産業が充実し、個食が進んでいると述べた。「家族の愛情の証しだった弁当が産業化されたことで、家庭が遠くなっていることが弁当からみえる」と指摘。かつて民族学者の石毛直道さんが「人間は料理する動物」「人間は共食(きょうしょく)する動物」と定義したことに触れ、朝倉教授は「料理や共食をしなくなり、人間は人間の定義から外れてきているのではないかと思ったりする」と結んだ。