昭和期の写真を見せながら京都市電の歩みを紹介する福田さん(京都市伏見区・龍谷大深草キャンパス)

昭和期の写真を見せながら京都市電の歩みを紹介する福田さん(京都市伏見区・龍谷大深草キャンパス)

 京都市電の歩みを振り返る催し「ふかくさ町家シネマ」がこのほど、伏見区の龍谷大深草キャンパスで開かれた。1895年の開業から80年余り活躍した市民の「足」を、利用した世代が懐かしんだ。

 昭和期の生活文化を学ぶとともに、京都の交通インフラを考えようと、同大学政策学部の松浦さと子教授の研究室で学ぶ学生たちが企画した。

 上京区の市電沿線で生まれ育ち、市電に関する著書がある福田静二さん(69)=長岡京市=が講演。「午前5時過ぎになると『ガタガタ』という始発の音が聞こえた。市電は時計代わりだった」と、思い出を語った。

 運賃は現在の市営地下鉄より割安で路線の数も多い一方、事故が絶えず安全性に問題があったといい「廃線もやむなしという雰囲気だった」と指摘した。

 20代の頃よく乗ったという男性(70)=伏見区=は「友人と市電で遊びに行ったことを思い出した」と懐かしげだった。