雇用に類似したフリーランスへの支援拡大を訴える労組や団体の代表者ら(20日、東京都内)

雇用に類似したフリーランスへの支援拡大を訴える労組や団体の代表者ら(20日、東京都内)

 出版や放送、映画・演劇などの業界でフリーランスとして働く人の労働組合や俳優が参加する協同組合が20日、東京都内で共同記者会見を開き、新型コロナウイルス感染防止策として雇用労働者向けに施行されている制度をフリーの立場の人にも適用するよう訴えた。

 会見には日本俳優連合(日俳連)やユニオン出版ネッツ、音楽家なども参加する日本マスコミ文化情報労組会議の代表者が出席。ウイルスに感染した場合の傷病手当金と、企業倒産の際に未払い報酬を国が建て替える制度についてフリーランスも対象とするよう訴えた。 出版ネッツ代表の杉村和美さんによると、出版業界には出版社に毎日出勤する「常駐フリー」という形態で働く人も多いが、「雇用」でないため傷病手当金の支給対象となっていない。
 杉村さんは「多くの業界でフリーランスは雇用に類似した働き方をしているのが実態。感染したら被雇用労働者と同様に安心して休めるようにすることは、感染拡大防止のためにも重要だ」と訴えた。
 出版労連書記次長でジャーナリストの北健一さんは、企業倒産で賃金未払いとなった労働者に国が賃金の一部を立て替える制度を雇用に近いフリーランスに適用すべきと指摘。「今後、売り上げ減などでフリーの契約相手の倒産や資金不足が増える可能性が高い。国は働き方の実態を直視して対応してほしい」と述べた。
 また日俳連は俳優や声優293人を対象にしたアンケート調査の中間まとめを紹介。5月以降の収入について66%が半分以下か無収入と答え、新しい仕事についても90%超が「まったくない」「減少」と答えた。日俳連国際事業部長の森崎めぐみさんは「映画などの制作は完全に止まり、今後も再開の見通しがない。俳優を取り巻く環境は極めて厳しい」と話した。