今夏の甲子園中止決定を受け、無念さを募らせる龍谷大平安高の原田英彦監督(京都市下京区)

今夏の甲子園中止決定を受け、無念さを募らせる龍谷大平安高の原田英彦監督(京都市下京区)

昨年の京都大会開会式で入場行進する選手たち(2019年7月6日、京都市右京区・わかさスタジアム京都)

昨年の京都大会開会式で入場行進する選手たち(2019年7月6日、京都市右京区・わかさスタジアム京都)

 新型コロナウイルスは春に続き、高校球児から夏の晴れ舞台までも奪い去った。20日、甲子園大会とともに京都、滋賀大会も中止の決断が下され、京滋の指導者や選手は「成果を見せたかった」「言葉が見つからない…」と無念の思いを語った。

 「(甲子園に)挑戦する機会を奪われたのはとてつもなく寂しい。非常に重い決断だと思う」。全国トップとなる春夏通算75度の甲子園出場を誇る龍谷大平安の原田英彦監督(60)は苦しい胸の内を明かした。
 チームは2カ月以上も練習ができておらず、新入生と顔合わせもできていない。原田監督は、寮から自宅に戻った3年生全員と面談を重ね「希望を持ってやろう」と鼓舞してきた。「子どもたちの成長を見られないのが一番つらい」と言葉を絞り出した。
 6月1日の学校再開を待ち、選手の顔を見た上で自らの思いを話すつもりという。原田監督は「厳しい言葉だが」と前置きした上で、「現状を理解し、納得し、諦めないと前に進めない、と伝えたい」と語った。山崎憂翔(りょうと)主将(17)は「仕方ないと思う反面、甲子園でプレーしたいとの気持ちが入り乱れている。(代替試合など)何があるかわからない。気持ちを切らさないようにしたい」と前を向く。
 昨夏の甲子園に出場した立命館宇治の里井祥吾監督(37)は「何とか開催の道筋を作ってほしいと思っていた。つらい」と肩を落とす。21日にビデオ通話で部員とミーティングを行う予定で、「悲しい思いをしているのは全国の高校球児も同じ」と励ますつもりだ。岡田蒼司主将(17)は、「もう一度甲子園でプレーしたいと思っていたので、まだ気持ちの整理ができていない。後輩には1試合に懸ける思いを大切にしてほしい」と願った。
 1915年の第1回大会で優勝した京都二中の流れをくむ鳥羽の松下浩司監督(37)は事前に3年生に対し、大会の方向性を4パターン想定して自分の考えをまとめておくように提案した。「自信とプライドを持って、高校野球選手として完結しようと呼び掛けた。覚悟を決めてくれたと思う」と話す。寺井悠人主将(17)は「個性的な選手が多く、まとまれば甲子園に行ける可能性があると思っていた。練習してきた成果を見せたかった」と悔やんだ。
 「選手たちに掛ける言葉が見つからない」と綾部の飯高英世監督(43)はショックを隠しきれない。「自分たちがどこまでやれるか、モチベーションが上がっていたところ。野球が好きで好きでたまらない純粋な気持ちが強く、素直に努力する選手が集まっていた」と残念がった。