修理が行われる東福寺所蔵の大涅槃図(25日午前9時52分、京都市東山区・同寺)

修理が行われる東福寺所蔵の大涅槃図(25日午前9時52分、京都市東山区・同寺)

 東福寺(京都市東山区、臨済宗東福寺派大本山)所蔵の大涅槃(ねはん)図(縦11・3メートル、横6・2メートル)の全面解体修理が始まるのを前に、同寺の法堂で25日、作業の無事完了を願う法要が営まれた。修理後の初披露は2023年3月の涅槃会に予定されている。

 室町時代の絵師明兆の作で重さ約124キロ。中世の涅槃図としては国内最大級の大きさを誇る。湿気などの影響で絵の具の剥落が深刻な状態となり、表具の部分が断絶する恐れが高いことから22年度までに1億1千万円をかけて実施する。

 午前9時、同派の原田融道管長が導師を務めた法要の後、美術品を専門に扱う運送業者が須弥壇(しゅみだん)から丁寧に下ろし、破損状況などを点検した。同日中にも同区の京都国立博物館保存修理所に運び込まれる。原田管長は「表具部分が裂けて掲げられなくなるなど傷みが激しく、一山全員の総意で修復を決断した。4年後の涅槃会で再び掲げられる日を待ちたい」と話した。