ただ、581億円の巨額を投じて整備された3階建て延べ床面積約3万5千平方メートルの広大な施設には、まだ活用しきれていない部分が多く残る。
 特に利用が難しいのは、かつての入り口ロビーだった吹き抜けのエリアだ。天井が高い上、柱も多く、エスカレーターもある。そのほか3面スクリーンを持つシアターや210人収容のホールなどもあるが、展示会やセミナーでしか活用できていないのが現状という。
 府はKICKの5年間を「入居数も順調に増え、大きく育つ企業も出てきた」としつつ、「使い勝手が悪い部分もあり、さらに知恵を絞りたい」という。今年3月には、第5世代(5G)移動通信システムの基地局を整備するなど開発環境の充実も図り、「近隣の研究機関との入居団体の共同プロジェクトもさらにつなげていきたい」としている。