「Tsunagary Cafe」で参加者とオンラインで語る阪部すみとさん(大阪市内)

「Tsunagary Cafe」で参加者とオンラインで語る阪部すみとさん(大阪市内)

 新型コロナウイルスの影響で、性的少数者(LGBTなど)の居場所作りが課題となっている。交流の場であるコミュニティーカフェやイベント、飲食店の多くが休止しているためだ。そんな中、ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」などオンラインツールの活用が、関西でも広がり始めた。

 差別や偏見を理由に、学校や職場でセクシュアリティを隠している性的少数者は少なくない。居場所となっている当事者向けの飲食店などは、ウイルスの影響で多くが休業。同性婚の実現を目指す「マリッジ・フォー・オール・ジャパン」(東京都)が4月に実施したアンケートには、「セクシュアリティ特有の悩みや恋愛の話をする機会が減り、生きにくさが増した」との声も寄せられた。
 そんな中、京都市や大阪市で当事者らが集うコミュニティーカフェ「Tsunagary(つながり) Cafe(カフェ)」が4月、Zoomでオンライン開催を始めた。運営する男性同性愛者「ゲイ」の阪部すみとさん(43)は「自分の性をオープンにできる機会が減る今だからこそ、居場所が必要」と語る。
 阪部さんは、26歳の時にゲイだと自認した。入会した当事者サークルで友人ができ、豊かに生きるには人間関係が大切だと実感。2014年からカフェを始め、月に3~4回、関西地方のレンタルスペースで開催している。
 オンラインでもこれまでと同様、誰でも参加できる日とゲイを中心とした日を設ける。5人前後のグループに分かれ約1時間半、恋愛話や職場での困りごと、セクシュアリティに関係のない雑談などを楽しむ。
 5月16日は関西や沖縄、埼玉などの約20人が参加。オンラインにしたことで、遠方の参加者や顔を見られたくない人も増えた。京都市の大学院生(23)は「コロナで外出できない中、いろんな人と話せて、友人も作れて楽しい」と笑顔を見せる。阪部さんは「地方など多くの人が居場所を感じられるよう、コロナが収束した後も、オンラインの開催を続けたい」と語る。