京都工芸繊維大の美術工芸資料館(京都市左京区)

京都工芸繊維大の美術工芸資料館(京都市左京区)

 京都工芸繊維大と権利を共有する特許を侵害したなどとして工繊大から懲戒解雇処分を受けた森肇元副学長(60)が解雇は無効だとして、工繊大の教授としての地位確認と1100万円の損害賠償などを求めて京都地裁に提訴することが27日分かった。同日、森氏の代理人弁護士が明らかにした。

 工繊大は、森氏が設立したベンチャー企業「プロテインクリスタル(PCC)」と特殊な薬剤カプセルの作製技術に関する特許を共有していたにもかかわらず、森氏側が2015年に無断で海外企業と特許使用契約を結んだり、17年に大学を出願人に含めずに関連特許を英国で出願したなどとして、今月12日付で森氏を懲戒解雇処分にした。

 訴状によると、15年の使用契約については「PCCの単独特許として扱われるべき」として問題ないと主張。17年の関連特許の出願についても「大学側が書面の決裁を故意に怠り、自ら出願人となることを放棄した」としている。また工繊大が、森氏が大学の事務職員に命じて隠蔽しようとしたと説明していることに対しては「隠蔽行為に該当しない」と訴えている。

 工繊大は「訴状が届いていないので詳しいコメントは差し控えるが、懲戒解雇は適切だったと考えている」としている。