ユーチューブで公開している作り方の動画の一場面

ユーチューブで公開している作り方の動画の一場面

 摘みたての茶葉を冷凍し、自宅のホットプレートで手もみして煎茶に仕上げる「おうちで新茶キット」を京都府宇治田原町の地域おこし協力隊が開発した。テスト販売では10セットが2日間で完売。本格販売に向け調整を進めている。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため「ステイホーム」が呼び掛けられる中、「お茶作りを通じて少しでも家で過ごす時間を楽しんでもらえたら」と願う。

 煎茶製法を開発・普及させた永谷宗円の出身地である宇治田原町は、現在でも緑茶の産地として知られ、新茶シーズンには多くの旅行客が訪れる。町内の観光交流施設「宗円交遊庵やんたん」でも毎年、新茶の手もみ体験を行ってきたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため4月から臨時休業が続いている。
 新茶キットは、協力隊の内藤真理子さんが「新茶の楽しみ方について新しい提案がしたい」と考案。「宇治田原町に来るまでお茶の作り方を知らず、体験して感動した」という自身の経験を基に、自ら製作過程を楽しめる内容に仕上げた。
 キットの内容は八十八夜に摘み、加熱・冷凍した茶葉と急須、作り方の説明書など。茶葉をほぐし、かき混ぜながら水分を取る「つゆきり」などの手法を紹介し、「手は平手を合わせ両手でもんでいく」などのポイントを記載した。作り方は動画でもまとめ、動画投稿サイト「ユーチューブ」でも公開した。
 5月上旬にネットショップ開設サービス「BASE(ベイス)」でテスト販売を始めると、東京や愛知、兵庫などから購入が相次ぎ、2日間で完売した。「去年は宇治まで茶摘みに行っていたという方や、子どもと楽しみたいという方から購入があった」という。
 今後はアンケート結果を踏まえ、内容量などを検討した上で本格的に販売を始める予定。内藤さんは「手もみ体験を通して、宗円さんや宇治田原町に興味を持ってもらえたら」と期待を込めた。