スギシタ有限会社が飲食店に贈っているのぼり旗(京都市下京区)

スギシタ有限会社が飲食店に贈っているのぼり旗(京都市下京区)

 京都市内の印染業者が、新型コロナウイルス拡大後にテークアウト商品を提供する飲食店に、無償でPR用のぼり旗を贈っている。のれんや店員用のTシャツを注文してくれる飲食店は「お得意様」で、業者は「飲食店を守ることは、自分たちを守ることにもなる」と力を込める。

 きっかけは鹿児島県の「亀﨑染工」の亀﨑昌大社長(47)が始めた活動。SNS(会員制交流サイト)や、同業者組合の「全国青年印染経営研究会」を通じて広がった。業界自身もイベントなどの中止で苦境に立つが、「取引先が苦しんでいるのを、指をくわえて眺めている訳にはいかない」と、支援に乗り出した。現在、16道府県30以上の業者が参加。京都市のスギシタ有限会社(下京区)と柊定染工(同)、西田惣染工場(南区)も加わり、亀﨑染工の考案したデザインを共有する。白地に赤でテークアウトを示す買い物袋と「お持ち帰り始めました。」と染め抜いた。
 スギシタ有限会社では、旗の素材に綿を使い、長さ約160センチ、幅約45センチに仕上げた。30店以上に提供している。杉下永次社長(55)は「『のぼりを立てたらすぐ売り切れた』と言ってもらうこともあった。ともに苦境を乗り越えたい」と力を込める。