道ばたや空き地にはびこるつる草のヤブガラシが、害虫のハダニに食い荒らされた植物には巻き付かないことを京都大のグループが突き止めた。クモの巣のようなハダニの網に、つるが触れると「おっと危ない」とでもいうように激しく縮れるという▼やっかいものの代表のような雑草のヤブガラシだが、矢野修一助教は「賢い」という。ハダニの侵入を避け、生存競争を生き抜く雑草は「植物界のたくましいエリート」であると▼賢さは周囲の植物などには脅威となる。空き家となった木造建築にとっても、つる草は恐るべき侵略者なのだ。隣家が朽ちていく様子を窓越しに観察したことがある▼まず、荒れ放題の庭から壁や柱につるを伸ばし上へ上へと育つ。屋根に達すると瓦の下に潜り込んで根を張る。すると瓦は緩み、台風などで簡単にはがされてしまう。そこから屋内への雨漏りが始まり、根太や柱が腐って家が傾く…▼ふと気付けば、わが家の壁にもつる草が触手を伸ばしていた。広がる前に駆除し、何とか事なきを得た▼全国の空き家数は846万戸で、最多更新を続けている(総務省調べ)。迫り来る梅雨どきは、水と強い日差しに恵まれる雑草の成長期でもある。お隣のつる草が茂っていたら、侵略者にならって「おっと危ない」と注意しよう。