ウォークマンの発売から、40年になる。東京・銀座で今、200台以上の歴代機種が展示中。カセットケースと同サイズになった1983年の画期的な製品もありそうだ▼テープを挿入すると、当時必要だった単3乾電池を収める場所がない。そこで伸縮ボディーを採用し、使用時は大きくなる。「ちょっと、ずるい」と感じた覚えもある▼そんなことを思い出したのは、大詰めを迎えた参院選の比例代表に、「特定枠」があるためだ。政党などが、優先的に当選させたい候補者を、これまでの名簿とは別に記載する▼比例代表は当初、各党の名簿順位に従って当選者を決めていた。その後、非拘束名簿式が導入されて、得票数を反映するかたちになった。民意に沿っているのに、なぜ特定枠か▼違憲状態にある1票の格差を是正するため、合区となった選挙区では行き場を失う現職議員が出る。これを比例代表で救済するには、票数を競う非拘束名簿式は不都合である▼特定枠は、参院選の各選挙区を合憲サイズにとどめる伸縮ボディーのようにもみえる。導入決定時には、「党利党略だ」との声が上がった。候補者は、ポスター掲示や演説会開催など個人の選挙運動を認められていない。得票は、政党への投票と見なされる。まるで、候補者ではないみたいだ。