祇園祭の前祭(さきまつり)宵山が始まった14日、フランスは国を挙げて革命を祝う「パリ祭」で盛り上がった。京都市左京区の交流拠点「アンスティチュ・フランセ関西-京都」(旧関西日仏学館)では同日夜、在京都同国総領事館がパリ祭関連行事を催した▼「4月のノートルダム大聖堂の火災で、みなさんからの温かいメッセージに深い感銘を受けました」。ジャン・マチュー・ボネル総領事は、西脇隆俊知事や門川大作市長ら出席者に語った。信仰のシンボル的な存在を失う悲しみを、京都の人たちならわかる▼京都と同国の縁は歴史的に深い。明治維新時に渡仏した西陣織の若き職人たちは最新の技術を持ち帰った。昭和初頭に関西で初めて建設された日仏学館で京都大生らが学んだ▼第2次大戦で敵国同士となった不幸な歴史を乗り越え、京都とパリは1958年に友情盟約を交わす。2009年には総領事館が大阪から移転した▼両市の名が世界の現代史に刻まれることになるのは、環境保全の分野だろう。地球温暖化防止策の枠組みを決めた「京都議定書」と「パリ協定」は、各国の共通認識となっている▼互いに敬意を抱いて歴史文化や経済など多方面で信頼関係を深めてきた双方が、次世代に「環境の都」と並び称されるような取り組みを競い合ってほしい。